日本舞踊師範&留学アドバイザー『ゆうこ』のブログ@群馬・桐生

海外留学・旅行会社勤務の経験と、日舞と着物着付けの師範という立場で、留学のアドバイスを致します。群馬県桐生市は和の文化がギュッと詰まった素敵なまち。ここから留学準備を応援していきます。

織物の歴史と仕組みを学ぶなら ~織物参考館“紫(ゆかり)”さん①~

生きた織物の歴史と仕組みを、体験しながら学べる「織物参考館・紫(ゆかり)」さん。

『生地は経糸と緯糸が交差してできている』ってわかっていても

本当の仕組みってご存知ですか?

 

紫さんでは、まず最初に、紀元前560頃に使われていた“おもり機”から織機を説明してくださいます。

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これを見て説明を聞くと、本当のホントの織の基本がよーくわかります!

たくさんの織機を歴史を追って見られますが、これが基本。

初めて聞く方は、目からうろこのお話かもしれませんね。

 

5世紀頃、中国から伝わってきた織機から、

おしゃれになったり、輸出が盛んになったり

時代や用途の変化に応じて織機も変わっていく。

その流れも一つ一つ説明してくださいます。

紫さんには、元々ある織機や、集められたり再現された織機が10機(私が見た限り)あり、糸を可撚する八丁撚糸機など、織に関する展示物も多数展示されています。

 

それから、

機織りは、準備からの工程が完全分業制であることも興味深いのです。

糸を染める人はもちろん。

糸をセットする人。 

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デザイン画を元に、紋紙に穴をあける人。 

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織機によっては、織機に上って絵柄になるように糸を動かす人。

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これは一部ですが、知れば知るほどその工程に驚きます。

 

織機の細かい仕組みや歴史を見聞きして織体験をすると

自分が織った部分がいとおしい(笑)

数分トントンと織っただけでは1センチくらいにしかならないんです。

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いろんな人の手がかかり、長い時間をかけてセットされた織機を織らせていただく感動。

文化財指定を受けたのこぎり屋根の建物の中で、

織を知り、当時の雰囲気を体感できる貴重な会館です。

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