草木染めと人生は変わっていくもの ~天然染色研究所・田島勝博さん~
こちらの研究所、初めて行くと入りにくに雰囲気かもしれません(笑)
染色の技術だけでなく、
日本文化のなかの染色の移り変わりなどがうかがいました。
日本には古来から色に呼び名を付けてさまざまな色を生み出してきた歴史や文化があります。
その色の数1000色以上ともいわれ、その多彩な色を楽しみ、身にまとう感性は、実に世界に誇るべき日本の豊かな色彩文化を育てあげてきました。
それが実現できたのは、わが国は「絹の文化」が根底にあるからです。
(田島さん著・絹から生まれた伝統色より)
日本は色の表現が上手だったんですね。
ヨーロッパは綿の文化だったから色が出にくかったため
形・デザインに走ったそうです。
確かに、フリルやレースが盛んですよね。
そして、素朴な疑問。
天然の草木染って、
色移りや、色が抜けてしまったりしないのですか?
「まずその考え方が間違ってるよ」
え?
どの考え方ですか??
「そもそも色は移り、あせていくものなんだよ。
今は技術が進んでそういうふうにならないようにしてしまっているけど。
恋愛を『色恋』っていうでしょ?
色も恋もうつろうもの。
色も人も変わっていく。
昔の日本人は、色も人生になぞらえて、
その変わっていく姿も楽しんだんだ。」
その衝撃たるや、言葉になりません。
ただきれいな色や、たくさんの色を楽しんだわけではないんですね。
日本人がもつ情緒の奥深さ。
技術が進んだことで、どこかにおいてきてしまったのかもしれません。
漢字も
・染める
・浸いる
と、色だけでなく、人にも使いますね。
『心の奥にまで入っていく』
草木染を学ぶことで、人のはかなさも学べてしまう研究所。
現代社会に疲れたら、癒されに行ってみてくださいね(^^)