障がいを持つ小さな巨匠 ~石井恵吾くん~
車のパンフレットを見ただけで、
フリーハンドで展開図を書き、
切り取って、貼り付けると…きちんと形になる。
そんな鋭い空間認識を持つ「石井恵吾君」。
恵吾君は知的障がいを持ち、県立伊勢崎特別支援学校に通う14歳。
展示ブースの方のお話を聞くと
「中学1年生の時に車のパンフレットを見て、急に興味を持ち始めて
フリーハンドで展開図を書き始めました。
今では採寸もしますが、ほとんどがフリーハンドです。
内装までこだわってきっちり書かれているんですよ」
見れば見るほど感心しちゃう作品たち。
高さ、奥行き、ドアのサイズ感、などなどの
想像力だけで2次元の写真から、
3次元に復元させる観察力と空間認識力に驚きました。
恵吾君は作り始めるとひたすら作ってしまうそうなので
お母様が恵吾君にあげる紙はカレンダーだけ。
だから、作品をよく見ると内側にカレンダーの絵柄が見えます(笑)
それがまたほほえましいのです♪
それでもご自宅にはたくさんのこうした車があるそうで、
ある程度たまると廃棄させられちゃうのを見かねた方々が
「とっておいてください!」とお願いをして保管されてるそうです。
車が好き、というより
3次元にする、立体的にする、
ということに興味があるのではないか、とのこと。
絵も書かれますが、やっぱり奥行きのある絵を描かれるんだそうです。
ご家族は恵吾君を見守り、のびのびと育てられ、
恵吾君が興味を持ったことにはダメってことは言わないそうです。
だから、カラダを動かすダンスも好きだし、お絵かきも大好き。
すばらしいご家族ですよね。
その環境の中だからこそ開花された才能であることがよくわかりました。
いろいろ躊躇したり、失敗を先に考えてしまうことが多いけど
好きなことをやり、やらせてあげられる心の余裕と勇気を思い出させてくれる出来事でしたー。
感動したなぁ。